嚥下障害の方へ「きつねうどんが食べたい」の夢を叶えるために
会社に勤めていた頃、昼はほとんど麺類。うどんならきつね、そばなら天婦羅、食べたいな。
脳出血で倒れて後遺症として嚥下障害が残り、胃ろう部からの栄養と口からの経口訓練を頑張っている70歳台の男性。彼の夢を叶えるべき研究所仲間と試作したよ。
茹でたうどんに水分とスベラカーゼを加えてミキサーにかける➡80度以上に加熱して冷やしてゼリー状になったらカットする。するとこんな感じ↓↓
油揚げはそのままミキサーにかけると口残りが心配。豆乳と調味料で油揚げを甘辛く煮た油揚げ風の美味しさに仕上がることを発見!
うどんムースと油揚げ風ゼリーの出来上り(^^)
喜んでもらえますように。。
ベビーリーフの栄養🌱
小さな力持ち🌱ベビーリーフの栄養
「ベビーリーフ」とはどんな野菜かご存知ですか?レストランメニューで主菜の添えに使われたりする控えめな存在。実はベビーリーフは発芽後10日~30日位までの若い葉🌱を指す総称で、私たちの食卓に並ぶベビーリーフは色々な種類のハーブや葉物野菜の幼葉がミックスされたものです。ベビーといわれる幼葉たち🌱ですが、だからこそ!これから育つために必要な栄養分がギュギュッと詰まっています♪
では「ベビーリーフの栄養」を追ってみましょう👆
ベビーリーフは数種類の野菜がミックスされているからこそ、それぞれの葉に含まれる栄養素も少しずつ異なり、色んな栄養素がとれると言われています。とある居酒屋で使用されている有機ベビーリーフは、<レタス・レッドオーク・ほうれん草・スイスチャード・ビート・小松菜・水菜>の7種類。このメンバーは日本人が不足しやすいビタミンC・カルシウム・鉄分(特に女性!)が豊富✨+抗酸化成分のβ-カロテンもたくさん含まれています(o^^o)また、食物繊維も含んでいるので、急な血糖値の上昇やコレステロールの吸収を抑えてくれ、楽しいお酒の前菜としてピッタリ!(^^)!
小さいけれど、私たちを元気にしてくれる力がある「ベビーリーフ」です。
当研究所スタッフのコラムでした🎵
PEGミキサー
胃ろう部からミキサー食を注入しながら経口摂取訓練を進める嚥下障害の在宅利用者様を担当する機会が増えてきました。今日はPEGミキサーのお話を。。
お粥は、
①250gを粒がなくなるまでミキサーにかけてアミラーゼを分解する酵素スベラカーゼ((株)フードケア)を全体の0.5%加えてよく混ぜて沸騰手前まで加熱する。
②①を器やタッパーに分けてあら熱をとる。
付着性をおさえて流動性を保つ物性に仕上がります。
おかずは
①おかずと同量を目安にだし汁もしくは白湯を加えてミキサーにしっかりかける。繊維が強く残るときはときは濾しましょう。
②①にとろみ剤(ソフティアS(ニュートリー(株)、トロミアップパーフェクト(日清オイリオグループ(株)など)を加えて適度な粘度に仕上げる。(全体の0.5
~1%が目安)
③②を2品くらい用意する。合わせて200gくらい。
(とろみ剤は加熱する必要はありません)
PEGミキサーの出来上がり!
シリンジでゆっくり注入していきます。
私は栄養士ゆえ直接注入が出来ないので、ご本人やご家族が注入されています。
何がメリット?
1、たんぱく質や脂質のコントロールなど、食事療法が必要な方の食事調整がしやすくなります。
2、奥様が食事を作るきっかけになります。
3、微調整が出来ます(少量、回数分けて注入することも可)
その他、げっぷのにおいが食事らしくなった、など我々の当たり前の行為がひとつひとつ喜びや意欲の向上に繋がっていると実感しますね~
管理栄養士が胃ろうに関わっていく大切な分野だと感じるこの頃です!
居酒屋メニューで健康
香港EXPO
Gerontech and Innovation Expo cum Summit in Hong Kong ~高齢者の為のイノベーション・テクノロジーエキスポ兼サミット~に参加しました。
急速に高齢化が進む香港。香港政府関係者などへ日本の介護食の取り組み等を試食交えて説明をする役割。香港の介護食の取り組みを知る良い機会にもなりました🎵びっくりしたのは介護関係者だけでなく、高齢者施設のご一行様や子供の団体など、よいのか悪いのか、ヒトヒトヒト!!
香港の介護食。ペースト状です。
長年介護に関わり、色々な出会いや機会を頂き、周りの方々へ感謝感謝。
海外へ出張する機会も増えて、改めて20代に思いきって渡豪して得た英語が結構役立っているなぁと実感。。
こちらは、試食の肉じゃがと食べ比べ用ポークステーキの常食とソフト食。
鶏肉の栄養 "から揚げ編"
揚げ物の中でも優等生「から揚げ」\(^^)/
[名前の由来]
「からあげ」は「唐揚げ」または「空揚げ」と書き、江戸時代初期に中国から伝来した普茶(ふちゃ)料理(りょうり)では「唐揚げ」と書いて「か
らあげ」または「とうあげ」と読んだそうです。なるほど。。
[ から揚げの栄養! ]
から揚げといえば、文句なしの鶏肉ですが、鶏肉のたんぱく質は、アミノ酸スコア100と非常に優れていて、筋たんぱく質を構成している必須アミノ酸であるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)や、肝臓の機能を高めたり、肝臓に脂肪を溜めにくくしたりするのに役立つメチオニンが豊富に
含まれているんです‼
また、多彩で豊富なビタミン・ミネラルを含み、特に粘膜を強くするビタミンA や、アンチエイジングのビタミンE も豊富に含んでいるという女性にとっては朗報ですね~
更に、鶏もも肉の脂肪に含まれる不飽和脂肪酸は、血中コレステロールを抑えてくれるため、血栓予防の効果が期待できるメタボ系の男性にとっても優れものメニューなんです。
揚げ物の中では油を吸いにくい「から揚げ」にすることで、鶏肉のヘルシーさを保ちつつ、丈夫な体づくりに欠かせない良質なたんぱく質がしっかり摂れるメニューってご存じでしたか❓
ただし、食べ過ぎはエネルギーオーバーになるのでほどほどに楽しむとよいですね~